← 記事一覧へ
東京の家賃6万円と青森の家賃6万円を比べてみたら、暮らしの前提がかなり違った

東京の家賃6万円と青森の家賃6万円を比べてみたら、暮らしの前提がかなり違った

ドウソコ編集部

「東京は家賃が高い」とよく言われます。
ただ、実際にどれくらい違うのかは、数字で見ないと意外と実感しにくいものです。

同じ「家賃6万円」でも、東京と青森では住める部屋の条件も、通勤のしかたも、日々の生活の組み立て方もかなり変わります。違うのは部屋の広さだけではなく、暮らしの前提そのものです。

特に東京では、「どこで働くか」と「どこに住めるか」が一直線ではつながりません。
新宿や渋谷、丸の内のようなオフィス街で働いていても、その近くに住む人ばかりではありません。家賃を抑えるために、少し離れた場所から電車で通うのがむしろ一般的です。東京都市圏のパーソントリップ調査では、東京都市圏居住者の平均通勤時間は43分で、東京区部への通勤は他地域より20〜30分程度長いとされています。

一方で青森は、同じ6万円でも住まいの選択肢がかなり広く、移動も車が前提になりやすい地域です。青森県の地域公共交通計画では、県民の日常生活の移動手段は「自家用車」が9割程度を占めるとされています。

この記事では、東京の家賃6万円と青森の家賃6万円を比べながら、住環境と通勤のリアルを整理していきます。

そもそも東京で働く人は、職場の近くに住んでいるとは限らない

東京の暮らしを考えるとき、まず前提として知っておきたいのは、勤務地の近くに住むこと自体が簡単ではないということです。

東京都市圏のパーソントリップ調査では、平均通勤時間は43分。さらに東京区部への通勤は、ほかの地域より20〜30分ほど長い傾向があるとされています。つまり東京では、電車で30分から1時間ほどかけて通勤することが、特別ではなく日常です。

家賃相場を見ても、その理由はかなりはっきりしています。SUUMOの東京都家賃相場では、ワンルームの相場は新宿区で8.4万円、渋谷区で10.0万円、中野区でも7.1万円です。人気駅ベースでも、新宿駅10.1万円、渋谷駅12.8万円、中野駅周辺で8万円前後と、都心や人気エリアで6万円に収めるのは簡単ではありません。

つまり東京で「家賃6万円」と言うと、都心の便利な場所でゆとりある部屋に住むイメージではなく、駅距離、築年数、部屋の狭さ、あるいは通勤時間のどこかで調整する前提の金額だと考えたほうが実態に近いです。

exec-9662d8e1-79ba-48aa-bf6e-ccc7afad749b.png 1020.19 KB

東京の6万円は「住めない」ではなく、「条件をかなり選ぶ」金額

「東京で6万円は無理」と言われることがあります。
でも実際には、まったく住めないわけではありません。問題は、どんな条件なら6万円に収まるのかです。

SUUMOのデータでは、東京都全体でもワンルーム相場は、23区内の多くの区で6万円台後半〜10万円台です。たとえば杉並区は6.8万円、練馬区は6.5万円、板橋区は6.7万円、葛飾区と江戸川区は6.0万円。一方で新宿区は8.4万円、渋谷区は10.0万円です。

この数字を見ると、東京の6万円は「都心で普通の部屋に住む予算」というより、23区内なら比較的家賃が抑えめのエリアを選ぶか、駅から離れるか、築年数が古い物件を探すか、そうした工夫が必要なラインだと分かります。

豆知識としておもしろいのは、2026年時点のSUUMO調査で、東京23区のシングル向け物件で最も家賃相場が安い駅でも6万円台後半だったことです。「東京23区で6万円」は、安い側に寄せてようやく見えてくる水準とも言えます。

東京の家はめちゃくちゃ狭い...

新宿・渋谷・丸の内で働くとしても、住む場所はズレていく

東京で働く人の暮らしを考えるとき、新宿・渋谷・丸の内のような主要オフィス街そのものに住む人ばかりではありません。
むしろ実際には、職場より少し外側、あるいは都外から通うことで家賃を調整する人が多くなります。

家賃相場だけ見ても、新宿駅は10.1万円、渋谷駅は12.8万円です。人気の通勤先に近いほど、家賃6万円で探せる物件の条件はかなり厳しくなります。中野や高円寺のような人気駅でも7万円台後半〜8万円台で、丸の内方面へ出やすい千葉県市川市でもワンルーム相場は8.1万円です。

このため、東京での住まい探しは「勤務先の最寄り駅に住む」よりも、どこまで通勤時間を許容するか、どの沿線まで広げるか、どこで家賃と広さのバランスを取るかが重要になります。これは地方出身の人が最初につまずきやすいポイントでもあります。

exec-474b768f-ee89-4bc3-ba83-b9d8b71983cc.png 1.49 MB

東京の通勤は、家賃とセットで考えないと見誤る

東京で家賃6万円の部屋を選ぶとき、見落としやすいのが通勤です。
部屋の条件だけを見ると「住めそう」に見えても、毎日の移動まで含めると話が変わります。

東京都市圏の平均通勤時間は43分で、東京区部への通勤はさらに長くなる傾向があります。JR東日本の2024年度データでは、新宿駅の1日平均乗車人員は66万6809人で、JR東日本管内で最多でした。東京の通勤は、家賃を抑える代わりに、人の多さや移動時間を受け入れる暮らしでもあります。

ここは単純に「大変だから東京はやめた方がいい」という話ではありません。
職場の選択肢の多さや交通網の便利さは東京の大きな強みです。ただ、家賃だけを青森と比べると見えない部分があり、東京では家賃と通勤負担がセットになっていると考えたほうが現実に近いです。

【入れるべき画像の内容】
満員電車を極端に誇張したイラスト。
人がぎゅうぎゅう詰めで、カバンもコートも押しつぶされている。
中央に「これが毎日!?」という巨大文字。

一方で青森の6万円は、部屋の条件がかなり変わる

青森の家賃6万円を考えるとき、東京とのいちばん大きな違いは、6万円が「我慢の予算」ではなく、むしろ選択肢が広がる予算になりやすいことです。

SUUMOの青森県家賃相場では、県全体の相場としてワンルーム3.2万円、1K/1DKは3.3万円、1LDK/2K/2DKは4.8万円、2LDK/3K/3DKは5.8万円です。つまり6万円あれば、青森では1LDK〜2LDKクラスが十分に視野に入る水準だと考えられます。

もちろん青森市の中心部や条件の良い新しい物件ではもっと高くなることもあります。実際、青森市のマンション相場ではワンルーム6.3万円、1LDKは10.1万円というデータもあります。ですが県全体で見れば、東京より広い部屋を確保しやすい傾向はかなり明確です。

地方で「6万円」と聞いたときに想像する部屋と、東京で「6万円」と聞いたときに想像する部屋は、同じ数字でもほぼ別物と考えたほうがいいかもしれません。

【入れるべき画像の内容】
左右比較の図。
左は東京の極小ワンルーム、右は青森の広めの1LDK〜2LDK。
右側には駐車場と車も配置。
中央に大きく「同じ6万円!?」。

青森は「部屋が広い」だけでなく、移動の前提も違う

青森の暮らしは、住まいだけでなく移動の前提も東京と違います。
青森県の地域公共交通計画では、県民の日常生活の移動手段は「自家用車」が9割程度を占めるとされています。青森では、駅近よりも車で動きやすいことのほうが生活に直結しやすい場面が多いわけです。

この違いは、部屋選びにもそのまま影響します。
東京では「駅から何分か」「都心に何分で出られるか」が大きな判断軸になりますが、青森では「駐車場があるか」「車で通いやすいか」「生活圏の中で無理がないか」が重くなりやすい。住まいと通勤が、電車前提ではなく車前提でつながっているからです。

つまり青森の6万円は、部屋の広さだけでなく、生活動線そのものに余白を持ちやすい金額とも言えます。

【入れるべき画像の内容】
青森の住宅街と駐車場付きアパート。
車で出勤する若者が笑顔で出発。
背景には雪道と広い道路。
中央に「通勤、車が前提!?」という大きな文字。

比べるべきなのは家賃だけではなく、暮らしのコスト感

ここまで見ると、東京の6万円は「通勤や立地を含めてなんとか成立させる金額」、青森の6万円は「住環境に余裕を持ちやすい金額」と言えます。

ただし、ここで注意したいのは、青森のほうが絶対に得、東京のほうが絶対に損、という単純な話ではないことです。
東京には仕事の選択肢、公共交通の利便性、日常のサービスの密度があります。一方で青森には、広い住まいを確保しやすいことや、生活圏が比較的コンパクトにまとまりやすいという良さがあります。

地方出身者が進路を考えるときに大事なのは、「東京は高い」「地元は安い」で止めないことです。
本当に考えるべきなのは、自分が何にお金を払いたいのかです。
住まいの広さなのか、仕事の選択肢なのか、通勤の短さなのか、都市の便利さなのか。その優先順位によって、同じ6万円の意味はかなり変わります。

【入れるべき画像の内容】
天秤の片側に東京の高層ビル・満員電車・小さい部屋。
もう片側に青森の広い部屋・駐車場・車通勤。
中央に悩む若者。
大きな文字で「どっちが自分向き!?」。

まとめ

同じ家賃6万円でも、東京と青森では住環境も通勤もかなり違います。

東京では、家賃6万円は都心に近い便利な場所で余裕ある部屋に住む金額ではなく、立地、広さ、築年数、通勤時間のどこかで調整しながら成立させる予算です。
一方、青森では県全体の相場を見ると、6万円で1LDK〜2LDKクラスも視野に入りやすく、車移動を前提にした暮らしと組み合わせることで、東京とは違う住み方が現実的になります。

大事なのは、家賃の数字だけを比べることではありません。
同じ6万円で、どんな生活が手に入るのか。そこまで含めて見ると、地域ごとの暮らしの差はかなりはっきり見えてきます。



登録して、あなたの"ドウソコ"を見つけよう。
  • ⭐ 気になる求人・企業をお気に入り保存
  • 📥 応募状況をマイページでまとめて管理
  • 🔔 興味に近い求人・記事に出会いやすくなる

関連性の高い記事

JOBS注目の求人をチェック

求人をさがす →