この「ドウソコ」というメディア、記事を読んだり、会員登録をしたり、仕事を探したり、企業が求人を出したり、そこから応募できたりします。
見た目だけなら、普通のWebメディアです。
でも、作り方はかなり普通じゃありません。
このサイト、僕がClaude Codeと会話しながら、ほぼ全部AIで作っています。
僕は本メディアのプロデューサーであるクマガイオウスケの仕事仲間で、この連載では「東京IT男」として記事を書いています。そして、このドウソコ自体の開発も僕が一人で担当しています。
ただし、自分でコードを一文字ずつ書いて作ったわけではありません。
「こういうページが欲しい」
「ここから求人に応募できるようにして」
「登録した人だけ見られる機能を作って」
「デザイン、もう少し若い人向けにして」
そんなことをClaude Codeに伝えて、直して、また伝えてを繰り返してきました。
今回は、ドウソコという実際に動いているWebサービスを、AIとの会話だけでどこまで作れたのかという話をします。
そして、この記事を読んだ人に一番伝えたいのは、「AIって便利だね」ということだけではありません。
今は、“作りたいものがある人”が、そのまま“作る人”になれる時代になってきているということです。
記事サイトだけじゃない。求人も応募も会員機能も全部AIで作った
ドウソコは、ただ記事を読むだけのサイトではありません。
もちろんメディアなので、働き方や進路、上京、地元就職などの記事を読むことができます。
でも、このサイトの本質はそこだけではありません。
これから働く若者や、転職を考えている人が仕事を探せる。企業側は自分たちの会社を紹介したり、求人情報を掲載したりできる。そして興味を持った人が、その求人に応募できる。
会員登録した人だけが使える機能もあります。
つまり、記事サイトというより、メディアと求人サービスが一緒になったWebサービスに近いものを作っています。
普通に考えると、これだけ機能があるサイトを一人で作るのはかなり大変です。
画面を作る。
会員登録を作る。
求人を投稿できるようにする。
応募できるようにする。
データを保存する。
管理する。
それぞれ別の機能です。
でも、ドウソコでは、そのかなりの部分をClaude Codeとの会話で作っています。
「求人を出せるようにして」で、本当に機能が増えていく
AIで開発する感覚を説明するなら、僕の場合はかなりそのままです。
たとえば、
「企業が求人を登録できるページを作りたい」
と伝える。
Claude Codeが必要なコードを書いてくれる。
実際に画面を開いてみる。
「ここ使いづらいな」と思ったら、
「この入力欄を上にして」
「この項目はいらない」
「公開前に確認画面が欲しい」
とまた伝える。
すると修正されます。
もちろん毎回一発で完璧にはなりません。
でも、自分が欲しいものを日本語で説明して、それを実物に近づけていくという流れで開発できます。
昔の感覚からすると、これはかなり不思議です。
僕自身はもともとプログラマーなので、裏側で何が起きているのかはある程度想像できます。
それでも、「自分で全部コードを書く」ことと、「AIに作らせながら全体を組み立てる」ことは、かなり別の作業になってきたと感じます。
デザインも、デザイナーに渡す前に実物を作れてしまう
AIで飛ばせるようになったのは、コードを書く工程だけではありません。
ドウソコのデザインも、
「こんな感じがいい」
から始めています。
最初に完璧なデザインカンプを作って、それを忠実に実装するというより、
まず画面を作る。
見てみる。
「なんか違う」と思う。
直す。
また見る。
この繰り返しです。
「もっと若者向けに」
「ここは余白を広く」
「この色はちょっと固い」
「スマホで見たときに分かりづらい」
そんな会話をAIと続けて、今の形にしてきました。
つまり、僕の場合はデザインを決めてから開発するというより、開発しながらデザインを決めている感覚に近いです。
もちろん、本格的なサービス開発ではデザイナーやUI・UXの専門家が必要な場面はたくさんあります。
ただ、「まず形にして試してみたい」という段階なら、この作り方はかなり強いです。
昔なら「これ作れる人いませんか?」から始まっていた
ここが、僕が一番大きく変わったと思っているところです。
以前なら、
「こんなサイトが欲しい」
と思ったとき、自分で作れない人はまずプログラマーを探す必要がありました。
こういう機能が欲しいと説明する。
見積もりをもらう。
デザインを決める。
開発してもらう。
確認する。
修正をお願いする。
それなりのサービスを作るなら、当然かなりの時間とお金がかかります。
今でも、大規模なシステムや高い安全性が必要なサービスでは、専門家が必要です。
でも、「こんなサービスがあったらいいのに」という最初の段階は完全に変わりました。
今は“作れる人を探す”前に、自分でAIに作らせてみることができます。
これって、かなりすごいことだと思っています。
「プログラマーじゃないから無理」が通用しにくくなってきた
少し前まで、
「アプリ作ってみたい」
と言ったら、
「プログラミングできるの?」
という話になりました。
サイトを作りたい。
システムを作りたい。
業務を自動化したい。
どれも「技術がある人の領域」というイメージが強かったと思います。
でも今は、その入口がかなり広がっています。
何が欲しいのかを説明できる。
AIに伝えられる。
出てきたものを見て、
「違う」
「もっとこうしたい」
と言える。
それだけでも、かなりのところまで進めるようになりました。
もちろん僕はプログラマーなので、知識があるぶん有利な部分はあります。
AIが変なことをしていたときに気づきやすいし、どう直せばよさそうか推測もしやすい。
でも、それ以上に大きいのは、これまで開発の外側にいた人でも、とりあえず作り始められるようになったことだと思います。
とはいえ、AIに「作って」で全部終わるほど簡単ではない
ここまでだと、
「じゃあClaude Codeにサイト作ってって言えば終わり?」
と思うかもしれません。
そんなに簡単ではありません。
実際は、かなり何度もやり直します。
「そこじゃない」
「前できてたところ壊れてる」
「見た目はいいけど動かない」
「言った意味と違う」
普通にあります。
AIとの対話にもコツがあります。
一度に欲張っていろいろ頼みすぎない。
何を変えたいのか明確にする。
うまくいかなかったら状況を整理して伝える。
場合によっては、別の方法を試す。
こういう力は必要です。
根気もいります。
多少のセンスもいります。
でも、ここで伝えたいのは、
そのコツを全部勉強してからAIを使う必要はないということです。
使っていれば、だんだん分かってきます。
「こう頼めば伝わるんだ」
「これは分けて頼んだほうがいいな」
「このエラー情報も一緒に渡したほうがいいな」
と、勝手に慣れていきます。
ドウソコを見て「自分も何か作ってみたい」と思ってほしい
この記事で一番言いたいことは、ドウソコの開発自慢ではありません。
「すごいサイトをAIで作ったでしょ」
と言いたいわけでもない。
むしろ、このサイトを見た若い人に、
「え、これAIだけで作れるなら、自分も何か作れるかもしれない」
と思ってほしいんです。
プログラミングに興味を持つ入口は、別にコードでなくてもいいと思います。
自分の好きなゲームの攻略サイトを作ってみる。
地元の飲食店をまとめるサイトを作ってみる。
友達と使う小さなツールを作ってみる。
学校や仕事で面倒な作業を自動化してみる。
何でもいい。
AIに作らせているうちに、
「これってどういう仕組みなんだろう?」
と思うかもしれません。
そこで初めてプログラミングを勉強してもいい。
僕は、その順番でも全然いいと思っています。
今は「コードを書く人」より前に「欲しいものを考える人」が作れる
AIが出てきて、プログラマーがいらなくなるかどうか。
そういう話はよくあります。
でも僕は、それより面白い変化が起きていると思っています。
「作りたいものを思いついた人」が、そのまま開発を始められるようになったことです。
今までは、
欲しい人
↓
作れる人を探す
↓
説明する
↓
作ってもらう
だった。
今は、
欲しい
↓
AIに言う
↓
作ってみる
まで短くなっています。
この差は大きいです。
企画する人、デザインする人、プログラムする人の境界が少しずつ薄くなっている。
だからこそ、若いうちにAIを触っておく価値はかなりあると思っています。
「何から始めればいい?」の答えもAIに聞けばいい
ここまで読んで、
「じゃあ自分もやりたいけど、どうやって始めるの?」
と思った人へ。
Claude Codeって何?
パソコンに何を入れるの?
プログラミング経験ゼロでも大丈夫?
最初は何を作ればいい?
いろいろ疑問があると思います。
でも最初の一歩は、もっと雑でいいです。
AIを開いて、
「プログラミング未経験です。AIを使って初めてWebサイトを作りたいです。何をすればいい?」
と聞いてみてください。
そこで知らない言葉が出てきたら、
「それ何?」
と聞けばいい。
途中で止まったら、
「ここから進めない」
と言えばいい。
エラーが出たら、そのまま見せればいい。
AIを使い始める方法すら、AIに聞いてしまえばいい。
今はそういう時代です。
まとめ|ドウソコが全部AIで作れるなら、あなたの「欲しい」も作れるかもしれない
ドウソコは、記事を読むだけではなく、会員登録、仕事探し、企業による求人掲載、応募など、さまざまな機能を持っています。
そして僕は、そのサイトをClaude Codeと会話しながら一人で作ってきました。
もちろん、AIだけで何でも簡単に完成するわけではありません。
知識もあったほうがいいし、何度も失敗するし、根気も必要です。
でも、これまで「自分には作れない」と諦めるしかなかったものを、自分で試してみるところまでは一気に簡単になりました。
ドウソコを触ってみて、
「これもAIで作ってるのか」
と思ってもらえたら、その次に、
「じゃあ自分だったら何を作るだろう?」
と考えてみてください。
そして何かひとつ思いついたら、AIにそのまま言ってみる。
「こんなの欲しいんだけど、どうやったら作れる?」
最初は、それだけで十分です。
